入場料設定についてのお願い

自主上映については、一般・当日1000円を下回らない価格での入場料にしていただくようお願いしています。

小川紳介監督、土本典昭監督以来、日本のドキュメンタリー作家の自由な映画の製作を支えてきたのは、地域での自主上映です。私(藤本)も、25年前に土本監督の助監督になって以来、今日まで、自主上映でメシを食い、自主上映で次の映画をつくってきました。

長い自主上映の歴史の中で、私たちが常に努力してきたのは、ドキュメンタリーにも映画館で上映している映画と同じ価値がある、映画館と同じ価格で上映する事で、自主製作ができる条件を獲得することでした。

かつてインドや中国、韓国で、自主製作が難しい理由の一つは、人々がドキュメンタリーをお金を出しては観ないということでした。

日本でも、土本さん、小川さんたちが、地域でも映画館と同じ値段でドキュメンタリーを観るという上映運動を始めてから、少しずつ、ドキュメンタリーにもお金を払うということが、定着してきました。

私たちが、入場料1000円を下回らない値段で上映してほしいというのは、自主製作・自主上映の映画を観るために、1000円は払ってほしい、その条件を失えば、次の映画がつくれないという思いで、決めた値段なのです。

入場料の設定に当たっては、以上の点をご理解頂き、当日・一般1000円を下回らない料金設定をお願いいたします。


2008年9月


森の映画社 藤本幸久
映画「アメリカばんざい」、「ONE SHOT ONE KILL-兵士になるということ」、「アメリカ-戦争する国の人びと」、「Marines Go Home 2008」監督