2016年11月29日火曜日

高江ー森が泣いている2、完成!!

ヘリパッド建設が強行される米軍北部訓練場の内側を描く
『高江ー森が泣いている  

ただいま衝撃普及中。

高江のヘリパッド建設現場・H地区 2016年10月26日


高江の森の中で、
何が起きているのか

共同監督 藤本幸久 影山あさ子


沖縄本島北部、やんばるの森。
その森の中、米軍北部訓練場の内側で、ヘリパッド建設が強行されている。米軍北部訓練場は、日本政府が米軍に提供している施設で、米軍の管理下にあり、許可なく立ち入ると刑事特別法(刑特法)という日本の法律で、罰せられることになる。しかし、ヘリパッド建設に反対する人びとは森の中に入り、抵抗を続けている。

大手メディアの記者たちは、今、森の中には入らない。高江のたたかいをどう伝えるのか、私たちも悩んだ。しかし、市民の知る権利、表現の自由、報道の自由の方が、米軍を守る刑特法よりも優先すると考え、北部訓練場の内側を描くことにした。
森の中の現場に向かうと、機動隊、防衛局職員、アルソックら民間警備会社と作業員がいた。「環境に配慮して70センチ幅のモノレールで砂利や資材を運ぶ」としていた防衛省の説明とは異なり、実際には4メートルもの幅で森が切り開かれ、ダンプが通る工事用道路が造られていた。次々と木が切り倒されていく。
現場に立たなければ、中で何が行われているのかわからない。新たに作られるヘリパッドが、米海兵隊の新型輸送機、オスプレイを配備するためだということも、政府は隠し続けてきた。
チェーンソーの傍らに立ち、作業員を説得し、立木にしがみつき、抵抗を続ける県民たち。やんばるの森には、4000種類を超える野生生物が棲む。本来、世界自然遺産にすべき場所だが、その中でも、高江周辺の森は、自然度の高い生態系が連続する唯一の場所だ。脊梁山脈から宇嘉川に沿って、森が海まで続く唯一の場所なのだ。
12月完成を目指し、1000人の機動隊を張り付け、乱暴な工事を大急ぎですすめる日本政府。なぜ、なのか。
日本政府は、南西諸島を最前線基地、軍事要塞化しようとしているのだ。
辺野古の新基地建設工事も再開し、奄美、宮古、石垣にミサイル基地の建設をすすめようとしている。高江は終わりではなく、始まりなのだ。
「沖縄を再び戦場にさせない」、「戦争はいやだ」―――県民たちの抵抗は今日も続いている。

「高江-森が泣いている2」 2016年11月/63分/森の映画社
監督:藤本幸久/影山あさ子
編集:栗原良介 撮影:栗原良介/小田切瑞穂 / 酒村多緒 / 藤本幸久 / 影山あさ子
ナレーション:影山あさ子  音楽:「木が伐られていく」きむきがん (ウクレレ 岸田智之)
映像協力:アキノ隊員 / 森尾 守 / yasu / 安藤朱里  撮影協力:高江ウッズ/山原緑
配給:影山事務所